写真展日記:空間設計

今回写真展をすることになった空間は所謂ギャラリーではない場所。それはそれで素敵な空間なのだけど、写真を展示するには乗り越えないといけない壁が沢山(のように感じた)。

 

まず、この場所がピクチャーレールもなく、実はあまり壁もないということ。この空間をどう活かして展示すべきか、まずは細部を採寸しに行き、図面をイラストレーターで起こすところからスタート。当初ここまで図面書かなくても良かったんじゃないかと思ったものの、最終局面に近づくにつれ、写真のサイズや配置をシミュレーションしたり、誰かとコミュニケーションする上でも図面の大事さを実感。とっても下手なパース図は誰にも見せられないけれど、、、PC上だけでなく手で展示プランを色々書いてみるのも自分の中でブレストする上で役に立ったように思います。京造 空デでの学びが活かされてます!

 

次に、ギャラリーでないが故に、色々なものが置いてあるということ。裏スペースも限られるので隠しきることもできない。ある意味、ギャラリーの意味を実感。とにかく写真は額に入れないと埋もれてしまう気がしたので額装は必須だなと思ったのが一つ。でも全部同じ額装にしてしまうと、ある意味ホワイトスペースでないことが活かせないという逆の話も。結果的に縁あり・無しの2種類の額装で、1つの空間の中をテーマ&展示場所で使い分けたのですが、うまく馴染ませることができたかなと思います。

 

そして展示手法/ツール。前述のとおりレールもない場所で、唯一ある広めの壁は固いコンクリート。コンクリート壁対応のツールも用意したものの、コンクリートが固過ぎて当日NG発覚。まさかの時に用意しておいたワイヤーも、吊れる場所がない。最終的に予備で買っておいたテグスが活躍してなんとか吊れることに。リスクヘッジの甲斐があったのか、もっと事前に検討しておくべきだったのか、後者ですが本当に余力が無かった。



 最後にバタバタしたのは、一番広いエリアの全面窓。事前下見でブラインドを降ろして写真を並べたらブラインドの存在感にびっくり(事前のリアルシミュレーション大事)。ブラインドを開けたらビル群な風景でこれもNG。これはあかんと全面白布で隠すことになった3週間前ぐらい。6.5m幅 3m高の窓を全面隠す布調達に頭を抱えたものの天使が舞い降り借りれることに。いい感じで全体のテイストに合わせた空間を作れることになったのに反省はアイロンをかける時間を取れなかったこと。見事に初日の夜に指摘され、ドンキホーテに駆け込み、2日目の朝にアイロンかけまくるという大失態。自分でこれでいいかと思ったけど、後から来た友人にさらにアイロンをかけられ見違えました。本当に性格でます、反省。。。

 

 

空間づくりは他にもあるものの、一旦設置方法という意味で振り返ると、結果的に1つの狭い空間で7種類の設置をすることに。白布で展示空間とカフェ空間をうまく区切れたり、置いてあるベンチを活かしてプチサプライズな設置ができたり、展示会初日の搬入中の友人の智慧もあいまって、即興的な面白さもありました。それがいいのかどうかというと色々ありそうですが、個人的には楽しめた空間づくり。予定外にベンチに置くことになったリスの写真は、いつの間にか小さなお子様が抱えて走ってたのにはびっくりしたけど良かったかも^^

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